「ガーン…癌?」
癌は遺伝子の異常によって発生します。塩基(3個で一個のアミノ酸になる)の組み合わせが
たった1つ異常を起こすだけで細胞は癌化します。
人間の体を形成している細胞は60兆個。正常細胞の時は癌細胞は眠っていますが、
「発癌イニシエータ(癌遺伝子めざまし隊)」と「発癌プロモーター(細胞分裂を促す応援団)」
の働きによって発癌遺伝子は目を覚まし、癌細胞が完成します。
年をとるほどイニシエーターやプロモーターを受ける時間が長くなり、免疫力や抵抗力が
弱まることと相まって発癌遺伝子が活発化し癌細胞がふえてくるのです。
「ガーン…こんな症状から?」
・「早期癌」…自覚症状がない→なんとなく体が変
・「中期癌」…しこり、リンパ節の腫れ→血尿、血便、血痰、などが起こり始める
・「進行癌」…癌細胞が骨や神経を侵したり圧迫するので痛みを症じる
行く癌、来る癌
| 行く癌(減った癌) | 胃癌、子宮癌 |
| 来る癌(増えている癌) |
結腸癌(動物性脂肪の摂取量の増加等のため)、乳癌・卵巣癌・子宮体癌(出産年齢の高齢化等のため)、肝臓癌・前立腺癌、肺癌(喫煙率の上昇) |
発癌物質あれこれ
かび、焼けこげた肉や魚、あくの強い山菜類など→
癌の原因の第一位は食生活!安心できる食べ物を!
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発癌を抑制するあれこれ
| β−カロチン | ピーマン、カボチャ、にんじん、ニラなどの緑黄色野菜 |
| ポリフェノール | イチゴ、ぶどう、豆類、日本茶、ゴマ、赤ワイン |
| 食物繊維 | 海草類に含まれるアルギン酸、果物のペクチン、こんにゃくマンナンなど |
| カテキン | 緑茶の苦み成分 |
| 含硫化合物 | タマネギやネギの辛み成分 |
ガンばって検診を
40歳以上なら癌検診、30歳以上なら子宮癌検診と乳癌検診が市町村で受けられます。
(職場で検診を受ける人を除く)癌は早期発見できれば決して恐い病気ではありません。
また子宮癌など、受けるのにちょっと抵抗のある人もいるでしょう。でもガンばって検診を受けましょう。
変わってきた癌検診
これまでの癌検診では死亡率の減少に繋がっていない、という指摘を受け、厚生労働省では
検診の新しい指針をつくりました。
| これまでの乳癌検診 | あたらしい指針による乳癌検診 |
| ・30才以上49才未満→医師による視触診 ・50才以上→マンモグラフィと視触診を 併用 ・毎年受診 |
・40才以上→マンモグラフィを原則として医師の視触診 を併用 ・2年に1度の受診 |
| これまでの子宮癌検診 | あたらしい指針による子宮癌検診 |
| ・30才以上に頸癌検診を実施 | ・20才以上に頸癌検診を実施(初回妊娠時に実施) ・2年に1度の受診 |
マンモグラフィ?超音波?
乳癌検診には一般的にマンモグラフィが使われます(『視触診だけ』は廃止されました)が、
自治体によっては独自の指針を設け、超音波を使うところがあります。
どこがどう違うの?
| マンモグラフィの利点 | マンモグラフィの弱点 |
| 乳癌による小さい石灰化も見つけやすい | 若年層で乳腺密度が濃いと異常な白い影が見つけにくい |
| 超音波の利点 | 超音波の弱点 |
| ・しこりが見つかりやすい ・痛みがなく被爆の心配がない |
マンモグラフィほど一般的ではない |
2003年3月の労働厚生省の調査によると、平成15年までにマンモグラフィ検診を実施している
市町村は58.3%で、平成16年から17年度に実施する予定があるのは32.3%であることがわかりました。
つまり、平成17年度までに90.6%が実施する見通しとなります。
しかし残念なことに、平成14年度に市町村が実施した視触診を含めた乳癌検診受診率は、
たったの12.4%にすぎません。さらにマンモグラフィ検診にいたっては2.1%の低さです。
「せっかく市や町がタダで見てくれるんだから」という言い方が正しいかどうか、とは思いますが、
もう少し自分の体をケアしたいものです。検診イコール必ず病気がある、ということでは
ありませんが、『未病』(健康と思われても病気に向かう自他覚所見がある場合−
日本未病システム学会の定義による−)、という言葉もあるのですから。
ペット検診で早期発見
Positron Emission Tomography 「ポジトロン断層撮影法」の略です。
ポジトロン(陽電子)というプラスの電荷を持った電子を放出する薬を体内に入れ、それが
体内を移動する様子を体の外から撮影します。全身を写すカメラの様なものです。
さまざまな臓器の検査に使われます。例えば心臓では、心筋等で消費されるブドウ糖や
脂肪酸の利用状況、心臓に起こっている異常事態を正確に見つけられます。
また癌の早期発見にも大変役立ちます。癌細胞は普通の細胞よりも分裂が盛んに行われますが、
その際に糖分を多く必要とします。その癌細胞の好きなブドウ糖を組み込んだ薬剤を体内に入れると、
それが患部に集まり、その部分が光って見えるのです。1mmの早期癌でも見つかる、といいます。
これは消化器系の癌(大腸、食道、膵臓)、肺癌、婦人科系の癌(子宮、卵巣)、乳癌、甲状腺癌、
悪性黒色腫等の診断に役立ちます。
ただし全ての癌が発見される、というわけではありません。体内に入れた薬剤は腎臓を通って
尿として排出されてしまうので、腎臓や膀胱の癌の発見には役立ちません。
また検診用としては保険が適用されないため、自費での受診となり、PET検診単独で8万円程度、
他の検査との組み合わせで20万円前後、とまだまだ高いのです。(一部、一定の条件を満たすことで
保険が適用になる場合があります。)